石田衣良著 文藝春秋
池袋ウェストゲートパーク 10冊目
シリーズものは癖になる。新作が出ると、つい読んでしまう。この安心感がたまらない。とは言え、毎回、話題になったテーマを取り上げたり、さまざまなくふうがあって、飽きさせない。今回もホームレスの生活保護費を搾取する弁護士とか現代を象徴する事件が取り上げられている。
以前、テレビドラマになった記憶がある。そのドラマは見ていないので見当違いかもしれないが、何となくヒップホップ系の若者たちが活躍するアクション系の印象があった。そのころ、それにちかい若者たちが苦手で、敬遠気味の作品だった。
というわけで、「非正規レジスタンス」の頃から、流行に遅ればせながら読み始めてみると、イメージが違う。
裏社会のGボーイズ(古いけれど・・渋谷のチーマーと違う?)を頼りにする傾向があるが、語り手の「マコト」は頭の切れる苦情処理屋。そのうえ実家の果物屋の社員でありミニコミ誌に連載を持つフリーライターでもある。彼のボヤキから始まる池袋の現在に引き込まれてしまう。このあたりの感覚は私立探偵が登場するアメリカのミステリーに似ていて、ローカル情報・・Y電気日本総本店のオープンとか・・がなければ、ニューヨークやロスやサンフランシスコでもいいと思うくらい・・
マコトの人間性に魅力を感じつつ、彼が傷つかないことを願いつつ、11冊目を待っている。
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